中高年者が転職を成功させるコツ

転職は収入やキャリアアップなど様々な理由で選択するものだが、どのような理由であっても、まずは転職を成功させることが重要である。
仕事に従事していない期間は俗に空白期間と呼ばれているが、この空白期間が長くなると、それだけ転職が難しくなる。特に中高年者は定年退職までの年数が短いことから、若い人よりも転職が難しい事実は否定できない。そのため、不利な条件の中で転職を成功させるには、ある程度の妥協が必要と言える。
通勤時間や勤務シフト、役職の有無など、どのようなことなら妥協できるかを見直すのが、中高年者の転職成功のコツである。高望みせず、現実的な妥協案を模索したうえで転職に臨むのが、中高年者に求められる姿勢になる。

その一方、中高年者であることがメリットになることもある。
エンジニアなどの技術職は知識と経験が重視されるので、長年仕事に取り組んできた中高年者の方が転職に有利と言える。営業職のように社交性が求められる仕事も、中高年者なら人付き合いが長く、状況に応じて無難な話題を選択する経験も豊富なので、即戦力と判断される可能性が高い。
中高年者は社会経験を積んでいるので、教育の手間がかからないという点を活かすことが、転職成功のコツと言っても過言ではない。

中高年者を積極的に採用する会社を選ぶのも転職成功の条件なので、求人広告の比較を徹底することも忘れてはならない。転職サイトのサポートサービスを利用し、エージェントに自分を雇うメリットをアピールしてもらうのも、効果的な方法である。

中途採用面接の前に整理するべきこと

転職活動における中途採用面接では、これまでの実績を上手く説明できるかどうかが非常に重要なポイントになる。前職でどんなに輝かしい成果を挙げていたとしても、その理由をしっかり説明できないようでは採用に至らないケースが多いのだ。

例えば営業職の転職活動で職務経歴書に、全社トップの営業成績を2年連続で更新したと記載したとする。中途採用面接では、必然的にこの営業成績について突っ込まれることになる。
その際、営業成績の具体的な内容にプラスして優秀な成績を残せた理由についても上手く説明できないと、採用担当者からの評価が下がってしまうのである。たとえ過去に全社トップの営業成績を残せていても、採用担当者を納得させる理由を語れなかった場合、再現性がないと判断される傾向がある。
つまり、採用担当者に、この求職者を中途採用したとしても、同じような営業成績を残すのは難しいだろうという結論を下されてしまうのである。

転職活動をしている求職者にとって中途採用面接で過去の実績を説明するのは、最大の見せ場だと言える。だからこそ輝かしい実績を残せた要因を自己分析し、納得できる説明に落とし込んでおかなければならない。
自己分析をした結果、優秀な成績を残せた要因が本当に偶然だった場合は、採用担当者に隠さずにはっきりとその旨を伝えることが推奨される。たとえ偶発的な結果だったとしても、自己分析をしてしっかりと理由を認識できているのであれば、その自己分析力を評価してもらえるケースがあるからだ。

職務経歴書に記載した実績は、詳細な数値だけでなく理由についても説明できるよう、自分の中で考えを整理したうえで採用面接に挑むことが大切である。